ネタばれ?~後半~

では、感想、の続きを。

小沢和義さん、加藤雅也さん、寺島進さん、本宮泰風さん、大山なつさん、遠藤憲一さん、金山一彦さん、
大沢樹生さん、江原シュウさん。
とくれば、メインキャストで残るはただひとり、そう、主役の小沢仁志さん、その人です。

泣きの演技、というと、どちらかといえば和さんのイメージが強いです。
でも、私は今回、仁志さんのトニーに泣かされました。
せつないんです、トニーの声が。もちろん大体において、声を張り上げるシーンが多かったです。
それが思わず心情を吐露してしまう時の、あの、声。
特に私は、『I know,I know …』という台詞のところで、胸に詰まるものがありました。
本当に欲しいものが手に入らない、手に入れられない、そして生まれる心の隙間。虚無感。
それが、トニーを、その周りを巻き込んで、破滅へと向かわせた。そんな気がしました。
トニーが本当に欲しかったもの。それは金でも力でもないもの。結局、それらは心にある隙間を
埋めるためのもの。私には、そんな気がしてならなかったです。

仁志さんと和さん、実のご兄弟で、血のつながりのない兄弟を演じられていたわけです。
何ていうか、お二人の強い絆が、私には感じられて仕方がなかったです。
それがまた、私をせつない思いにさせました。

今、ふとラストシーンを思い出してしまいました。涙が、出てしまいます。
私は、この映画が、本当に好きでした。いや、好きです。もっとこの世界を、観ていたかったです。

ところで、この映画、音楽もとてもよかったと思います。バックに流れる音楽が、物語に、さらなる
重みと深みを与えていたように思えます。
担当は遠藤浩二氏で、よくVシネマでお見かけします。
私はこの方の音楽、好きです。いつも、物語にあった、いい音楽だなぁと思います。
もちろん、エンディングの小柳ゆきさんの歌もよかったです。
試写を観て作られた曲は、ぴったりでした。まさに、この映画のために作られた曲ですね。
聞いていると、シーンが思い出されます。

・・・というわけで、おしまいですかね。
これは、あくまで私の感想ですので、まったく見当はずれなことを言ってるかもしれません。
そのへんはご容赦を~。

この、映画「太陽が弾ける日」、実際に製作されたのは2年前で、もうとっくに上映されていた可能性は
大きかったんです。
それが諸事情で延びて、今回こうして上映されるに至りました。
私は、ラッキーだったんだと思います。何度も映画館で観ることができて、本当によかったです。

小沢仁志様、本当に素晴らしい作品を、ありがとうございました!